発振波長が紫外域(15〜400nm)にあるレーザーです。中でも15〜200nmの波長域を真空紫外領域と呼んでいます。紫外レーザーで最も完成度の高いレーザーは、希ガスハライドエキシマレーザーで、工業的にも多く利用されています。更に波長の短い真空紫外域で発振する希ガスエキシマレーザーもあります。分子レーザーとしては、窒素(N2)レーザー(337nm)とフッ素(F2)レーザー(158nm)があります。波長可変固体レーザーとして、Ce:LiSAFレーザー(285〜299nm)があります。また、赤外から可視領域のレーザーの高調波光も利用されています。以下に主な紫外レーザーをまとめます。

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希ガスハライドエキシマレーザー
 希ガスハライドエキシマレーザーには、XeFレーザー(発振波長351nm)、XeClレーザー(308nm)、KrFレーザー(248nm)、KrClレーザー(222nm)、ArFレーザー(193nm)などがあり、1パルス当たり数100mJの出力がパルス幅10〜50nsで得られます。エキシマーとは励起状態でのみ比較的安定な分子を形成する特殊な分子状態のことです。希ガスとハロゲンガスの種々の組合せで出来る希ガスハライドエキシマを用いたレーザーは、短波長であるにもかかわらず効率が高いので、1970年に最初の発振が報告されて以来、精力的に開発が進められてきました。その結果、現在では市販品で使い易いものが入手できるようになりました。希ガスとハロゲンガスの混合ガスを、He又はNeなどのバッファガスで希釈して全圧力を2〜3気圧としたものをレーザーガスとして使用します。励起には20〜30kV、20〜50nsの速いパルス放電を用います。これらの希ガスハライドエキシマレーザーは、ほぼ装置の大きさに比例した出力が得られます。工業的応用では、高密度集積回路の製作から、慣性核融合のドライバーの候補にもなっています。特に、248nmで発振するKrFレーザーは次期半導体メモリー64MビットDRAMのステッパの光源として採用が決まっており、193nmで発振するArFレーザーは、その次の世代の1GビットDRAMのステッパの光源として盛んに開発が進められています。
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希ガスエキシマレーザー
 希ガスエキシマレーザーは、希ガスだけでエキシマーを生成するもので、Xe2エキシマレーザー(発振波長172nm)、Kr2エキシマレーザー(146nm)、Ar2エキシマレーザー(126nm)の3種類があり、真空紫外域で高出力が得られるレーザーとして注目されています。出力は、Xe2エキシマレーザーで50MW、Kr2エキシマレーザー及びAr2エキシマレーザーで十数MWが、いずれもパルス幅約10nsで得られます。励起には現在までのところ大型の電子ビーム装置を用いなければなりませんが、放電励起による発振が実現すると応用面で急速な発展が期待されます。
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紫外レーザーを用いた加工
 紫外レーザの光子エネルギーはYAGレーザーや炭酸ガスレーザーに比べて大きく、 分子結合の解離エネルギーに匹敵します。そのため、高分子材料の加工において分子結合が 直接切断される確立が高くなり、熱影響の少ないシャープな加工が期待できます。 又、波長が短く微小なスポットに集光できるため、微細加工に適しています。

エキシマレーザーの波長と光子エネルギーの関係と分子結合の解離エネルギー エキシマレーザーによる毛髪の加工例
(資料提供:ラムダフィジックジャパン(株))