レーザー材料
 

太陽光やフラッシュランプによるNd:YAGの励起効率を上げるため、増感剤としてCr3+が用いられている。 Cr3+は可視域にブロードで強い吸収を持ちや太陽光やフラッシュランプの可視域光を吸収する。 Cr3+をドープしたYAGは高品質な単結晶作製が困難なためセラミック化することで工業的に使用に耐える品質のものが得られている。 我々は更に太陽光励起レーザーの励起効率を上げるため、未だ利用されていない紫外・可視域に吸収を持つ元素を見つけ、単独、 もしくはCr/Nd:YAGに多元素添加したセラミックYAGを作製することを目的とし、新材料の調査、試作、評価を進めている。

  YAG前駆体の合成はゾルゲル法で行った。合成したゾルゲルYAG材料は、乾燥、加熱処理を行なうことにより、 微小YAG結晶粉体を生成することが出来る。添加する元素の濃度に応じて、置換されるサイト(AlまたはY)の合成量を調整する。 図1には、左からPr、Ni、Dy、Eu、V、Ce、Coの各元素を添加したYAG粉体材料を示す。粉体材料の特徴は、ミクロには結晶構造を維持するとともに、 透光性セラミック化したときの特性とも同じ特性を得られることから、材料探索には有利である。

  製作された異なった添加元素を持つYAG粉体材料の分光吸収特性を図2に示す。このように、 添加元素に応じた吸収スペクトルや、蛍光スペクトルを評価することにより、新しいレーザー材料の可能性を検討している。