レーザー誘雷

 

近年では落雷対策技術が進歩し、電力は安定に供給されていますが、まだ落雷の事故がゼロになったわけではなく、送電線、配電設備に落雷し、 電力供給がストップする事故や落雷による死亡事故が後を絶ちません。これらの技術の根底にあるのは、落雷が発生してから対処を行う受動的な発想です。 理想的な落雷事故ゼロを目指すためには、発想を転換し、落雷させないシステムの導入が不可欠です。レーザー誘雷技術は、落雷しようとする雷をレーザーで 誘導し安全な場所に落雷させる技術です。

レーザーを大気中に集光照射するとプラズマチャンネルが生成されます。プラズマチャンネルは高い導電率をもつために、放電をガイドすることが出来ます(図1)。ただし、放電をガイドするためには最適なプラズマ密度とチャンネル長さが必要です。 この技術を用いて、落雷を安全な場所に誘導する技術がレーザー誘雷です。 当研究所は、福井県三浜町の嶽山にレーザー誘雷装置を設置し、大型レーザーや大型カセグレン鏡を用いて世界で初めて実誘雷に成功しました(図2)。 現在でも50 Jのレーザー装置や100万ボルトを発生するインパルス高電圧発生装置(IG)(図3)等を用いて研究を行っています(文部科学省科学研究補助金基盤研究B)。 また、この技術はレーザーアシスト放電を用いたEUV光源開発研究やレーザーアシスト放電加工、溶接など、放電制御の研究に展開できるポテンシャルを有しています。

レーザー装置やIGは技術相談にて使用していただくことが可能ですので、新しい発想等を技術相談へお申し込み下さい。お待ちしております。

 



図1 レーザープラズマチャンネルをZ字型に配置させるとプラズマチャンネルに沿って放電する

 



図2 誘雷塔先端にレーザープラズマを生成させ雷放電(リーダ)が誘雷塔先端から
上空進展する様子を捉えた連続写真

 



図3 インパルスジェネレーター(IG)

 

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